【ひろゆきブランディング】ひろゆき(西村博之)さんの露出が急に増えた理由と人気を集める秘密

ひろゆきとかの話
2ちゃんねるの創設者であるひろゆきさん。
2020年前後から急にメディア露出が増え始め、いまや子どもたちのなりたい職業ランキング1位「ひろゆき」みたいなイメージになっていますが、どうしてここまで人気になったのでしょう。
もっとも大きな影響は「切り抜き」であることは間違いありませんが、今や巷に切り抜き動画が溢れている中でもひろゆきさんほど影響力を持つ人はいませんよね。
今回は、ひろゆきさんの露出が急激に増えた要因や理由について調査、分析してみたいと思います。

理由はおそらく切り抜きなんだけど…

「有名になった理由」だけだと当たり前に「切り抜き」ですでおわってしまう。ということで、人気になり始めた時期、切り抜きをはじめたきっかけ、売れた理由の3つにわけて考察をしたいと思います。

ひろゆきさんは切り抜きが理由と断定しています。

①ひろゆきさんが人気になり始めた時期と出来事の相関を調べる

人気になり始めた時期と、露出の時期を調べます。

YouTube

ひろゆきさんの公式Youtubeでは、ショート動画、テスト配信を2017年8月15日に行っているのが初出っぽい。


ニコニコ動画

ちなみにYoutubeで「ベーシックインカムを実現するにはどうしたらいいか会議」という企画をおこなっていますが、これはニコニコ動画でも実施しています。

「ガジェット通信プレミアム」というチャンネルで、2016年7月14日に配信をしています。

ベーシックインカムを実現するにはどうしたらいいか会議
※この番組の開演は24:00からとなります。ベーシックインカムを実現するにはどうしたらいいかを会議します。【出演】・ひろゆき・ひげおやじ・周二郎探検隊・おさだ(

そしてその後2018年3月6日には生放送テストも行っています。

【ひろゆき】生放送テストですよ。
生放送のテストですです。

ニコニコ動画でちょっと試しながら、生放送のニーズを感じてYoutubeにいったのかも。

切り抜き

切り抜きの初出は明確にはわかりませんが、おそらく前出のひろゆきさんツイートのとおり「2021年」から急激に増えたと思われます。
ちなみに、ひろゆきさん自身は、自分の切り抜きを増やしたいわけではなく、仕事だからやっているらしいです。

グーグルトレンド

Googleの検索数を調べることができる「Google Trends」でも2021年から増加しています。

取材・テレビ出演

ざっくりですが、やはりこれも2021年から増えているようです。
成田さんとともにMCを務めるRe:Hackの前進?である「FACT&BEYOND」は2021年6月20日からはじまっています。

書籍

書籍は2019年ころから徐々に出版されているのですが、2020年までは年間1冊くらいのペース。それが2021年・2022年になると出版数が年間4-5冊くらいに増加しています。

2019年に出版したのがこれ。

2020年がこれ。

しかし、「1%の努力」はAmazonベストセラーになったのは2021年です。

これを見ると、2021年頃からブームが起きているっぽいですね。

②切り抜きを始めた背景を調べる

ということで、切り抜きがはじまったのは2021年前後ではないかという感じです。
ひろゆきさんたちが切り抜きを始めたことで、一気に切り抜きが広まった感じがありますが、その理由は以下のように話しています。
「やりたいと思っても、切り抜きを自動的に収益化する仕組みを使えるのが、日本だとYouTubeと契約している数社しかないんです。だから、その権限を持っているUUUMさんや僕の会社は、自動的に収益を得られるから「皆さんどんどんやってください」とできるわけです。」
また、ひろゆきさんが有名になったのは「結婚したから説」「時効説」などがありますが、実態としては「実験」というひろゆきさんらしい理由のようです。

あれは正確には、切り抜き動画ビジネスがハマったんだと思っています。

ユーチューブはアルゴリズム上、1回クリックすると、そのチャンネルの動画がたくさん表示されるようになっているんです。人は見続けたものは好きになる法則があるので、切り抜き動画を大量に増やすと、結果として元のチャンネルの再生数と登録者数も増えるという仕組みがあって。それを誰もやっていなかったから、僕がやってみて証明しただけなんです。
(「ひろゆきはなぜYouTubeで成功できたのか…小学生もハマる「切り抜き動画」儲けのカラクリ」)

詳しい背景については今後調査したいと思います。

③売れた理由を考察する

とはいえ、ひろゆきさんは2ちゃんねる時代、ニコニコ時代から有名・人気です。

切り抜きが多くても(ひろゆきさんは否定していますが)コンテンツとして面白くなければ有名にはなってないはず。なぜ人気になったのか? についても分析します。

もともと2ちゃんねる、ニコニコのときも有名なのは「言論”が”自由」だから?

要素を並べるとこういう感じかなと。
・昔から人気なので、そもそも影響力はあった
・メディアをつくり、その中心にいるからメディア自体の人気に比例して知名度が上がりやすかった
・「コミュニケーション」を支配するのが上手
・当たり前・保守的なことを過激に言っている「いい人戦略の成功例」(岡田斗司夫さんの分析)
・保守言論を利用して多くの人を扇動するのが上手(後述のサービス精神と共通するが、Re:hackで国民民主党の党首である玉木さんと議論している回でも、思想<ニーズで見せ方をつくったほうがいいのでは? という話をしていることから、やはり言論・思想さえもゲーム感覚であることを伺わせている)
・サービス精神がある(ゆかさん、成田さんの分析)
これらは、メディア=世間の反応が盛り上がるとそれに乗っかるという特性があるわけですが、ひろゆきさん自身はすべてのものごとに対して個人の思想は関係なく「論」だけで語るわけです。
世間が倫理で見ている面が、論理で語られると面白いし、そこに新鮮さがあるんだと思います。しかも、ひろゆきさんは私見・私情をはさんでないから否定されてもノーダメージという。
そういう意味で、物事をゼロベースで疑って、論のみを語る成田さんの主張・言説はひろゆきさんと似ているように感じるのかもしれません。
また「論」を語るときに世間とのピントがずれると大炎上することもあります。沖縄の辺野古問題なんかは、「沖縄論」ではなく「座り込み論」を語っているだけなのですが、座り込みの定義というどうでもいいニュースに対してひろゆきさんが論を展開しようとすると、沖縄の人たちにとっての「戦後史」に触れてしまう。しかも、そこは「論」というよりは感情・思想に由来する問題なので、ひろゆきさんの「論」と対立する人が多い。
そういう問題についてはひろゆきさんが苦手とする分野なんだなと思います。
まあ、とにかく、普通と違う人が強烈にただしそうなことを言うのって面白いんですかね。

ひろゆきのブランディングが絶妙にうまい

言論や理論武装が目立ちますが、ブランディングも上手だと思います。
・露出回数を増やす
・特徴的な話し方をする
・特徴的なポーズをする
・個性が強すぎる(批判・毒舌)
・受ける方向に向けて発言を寄せる(保守言論)
・よく笑う
・同じ服
・同じ姿勢
・同じ髪型
服装とかもスティーブ・ジョブズが人気になったのと似てませんか?

秀逸なポイント

あとは、要素というよりはひろゆきさんの性格・手法も秀逸なんだと思います。

・元々人々は切り抜かれるのが嫌だったのに、言論の切り抜きを気にせずじゃんじゃん切り抜かせる
・保守的思想を多様して共感を促す
・会話が思想<論破ゲームと化しているのでバズらせやすい(バズる方に発言を寄せられる)
・当たり前の考え方をしないので新鮮で面白い(論理だけで考えることができる)
・インフルエンサーではないっすというわりきりで強烈な毒舌が言える
・案件数がふえても遅刻できるので、仕事は無限に増やせる(?)
・フランスにいるので普通の人には刺せない
・奥さんという社会との接戦(?)
ということで、ひろゆきさんが言論人っぽい人として人気になっているものの、ロジカルモンスターという性格を活かして、自分自身もコンテンツとして昇華させることができていること自体が面白さの原点なのかもしれません。
ひろゆきさんとは何者なのか? については、以下の記事をどうぞ。
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