ひろゆき(西村博之)さんの生い立ち・ルーツを調べみた。

ひろゆきとかの話
ひろゆきさんが東京都北区赤羽出身というのは有名だが、どういう育ち方をしたらああいう人間になるの?と思い立ったわたしは可能な範囲でいろいろな出典をあさることに。
今回は生い立ちを中心に色々調べてみた。

1976年、神奈川県相模原市生まれ

1976年(昭和51年)11月16日(火)、神奈川県相模原市で生まれる。辰年、さそり座、O型。2022年9月26日時点で45歳。

父親は北海道出身、母親は東京都出身。

国税局に勤める父親の仕事の都合かなにかで、東京都北区赤羽の官舎の5階で育つ。

親が公務員……意外。

ケチの由来

ひろゆきさんといえば「自販機でジュースを買ったのは片手で数えられる程度」「生活費は家賃をのぞいて5万円で足りる」「自炊しないのは馬鹿」というようにケチのイメージが強い。

2014年の対談でもこのように語っている。

ひろゆき:おそらく根が貧乏で、いまだに変わっていないのだと思います。たとえば、僕は缶ジュースを買いません。のどが渇いたときはコンビニで500ミリリットルのペットボトルを買ったほうが得だし、そもそも飲み物は、ちょっと我慢すれば出先で出るし、家にもある。だから、110円を払うのはどうなの?と、思っちゃうんですよね。

原田:おカネがたくさんあっても、買わないのですか?

ひろゆき:おカネは一応持ってますけど(笑)、おカネを使うことが好きじゃないので、貯金残高は増える一方です。昔からずっと、時給1000円換算をしちゃうんですよね。たとえば、500円のものを買うときに、これは30分働く価値があるのかとつねに考えちゃう。買わなかったときは、「30分働かないで済んだ」と、ちょっと得した気分になります。

原田:生活費は、1カ月にどれぐらい使うのでしょうか。

ひろゆき:たぶん、3万円も使わない。僕、外で飯を食わないんですよ。だいたい自炊です。おごっていただけるならどこへでも行きますけどね。たまに海外旅行に出かけたり、カメラやパソコンを買うくらいで、服も買わないし、本当におカネを使わないんです。

原田:3万円でやっていけるなんて、すごいですね。その感覚は、ご両親の影響ですか?

【ひろゆき氏「生活費は3万円で十分です」「2ちゃんねる」創設者に聞く「おカネと労働」(東洋経済オンライン)】より)

このように、外食をしないどころか「おごってもらう」という極端なケチ具合を見せるひろゆきさん。

マーケティングアナリストの原田曜平氏も「ご両親の影響ですか?」と訪ねているが、その由来は、教育熱心だったという母親の育て方が由来していそうだ。

「(前略)もちろんゲームも買っちゃダメ。お小遣いという概念もなかった。

「友達と遊園地に行くからお小遣いをくれ」と言えばくれたけど、娯楽品目的では予算がおりない家庭だった。もちろん、買い食いもダメ。

だから、駄菓子とかは友達に買わせて分けてもらうんですよ。」

【僕が2ちゃんねるを捨てた理由】P215より)

小学生の頃からおごってもらっている。

「(ゲームを親に買ってもらうことはできるかという問いに対して)無理だったかと。

「みんなが持っている」と言っても、その言葉が説得力を持つ家庭ではなかったですし、親からも「うちは貧乏だから」と言われて、それを真に受けてた。

でも、父親が公務員なんで貧乏なはずがないんですよ。

友達の家にゲームをしに行くと友達のお父さんがいたんですけど、今思えば失業していたわけで、そっちのほうがよっぽど貧乏じゃんって(笑)。

で、中学校に入ってから、誕生日とクリスマスごとに買ってもらえる3000円以内のプレゼントを保留し続けて、PCエンジンを買ってもらったのが、ゲームデビューですね。」

【僕が2ちゃんねるを捨てた理由】P216より)

親が教育熱心で「貧乏だから」という教育を受けてもここまで極端なケチになるとは全く思えないのだが、著書を読んでいると、おそらくは「貧乏だから」教育とともに「極端にロジカルな遺伝子」も影響しているように感じる。

極端な”ロジカル”遺伝子

「ロジカル」ではなく、「極端な」という冠をつけたのには訳がある。

過去のインタビューなどでも自身が語っているのだが、ひろゆきさんは(見るからに)”ヤバい奴”だ。

「僕はけっこう常識人ですよ(ニコニコ)」と本人は語るが、常識人は演出だとしても番組出演中にゲストを激怒させるような発言を普通にはできないし、Twitterで喧嘩を売るのも躊躇する。

片鱗は幼少期から見せていたようで。

小学校2、3年ぐらいかな。トカゲを捕まえるのが趣味だったんです。

父が国税局の職員で、官舎の5階に住んでたんですけど、4階のおばさんの家にトカゲをばらまいたら、すげえ怒られて。

プレゼントしようと思っただけなのに、恩を仇で返されたと思って、おばさんの腕に噛み付いたんですよ。

――なかなかヤバイ子どもですね。

自分の家でもよくトカゲをばらまいていて、掃除をするとタンスの裏とかでよくトカゲが死んでました。

素で常識をわきまえているタイプではなくて、そうせざるを得ないから空気を読む学習をしたというか。人間を観察して、自分とは違う生き物だと認識した感じですね。

(【2ちゃんねる創設者ひろゆきのヤバすぎる少年時代 「トカゲ事件」衝撃の真相(BuzzFeed)】より)

まあ幼少期にはよくある話だとは思うが「人間を観察して」常識的な振る舞いを身に着けているというところは、後天的に社会を理解したADHDっぽいところがある。

(本人もYoutubeで「発達障害ですか?」という質問に対して「あ、多分僕発達障害ですよ。えっとね、堀江さん、ホリエモンと呼ばれる人と一緒に話してたんですけど。多分ね、堀江さんも僕もね、ADHD的なやつなんですよ。多動性障害?」とあっさり認めている)

また、そのうえで「ロジカルな遺伝子」の片鱗を見せるエピソードがある。

(前略)母親は東京なんですけど、ちょっと変わっていまして。子どもの頃、近所の子どもたちとピクニックに行くことになり、お弁当にゆで卵を持っていったんですよ。

で、ゆで卵には塩が必要じゃないですか。普通はラップとかに塩をくるんで持参するんでしょうけど、西村家のお弁当には葬儀の際に渡されるお清めの塩が入っていたんです。

(中略)

でも、一般的に考えれば、それは狂っている以外の何ものでもないので、周りからは指摘されるわけですよ。だから、小さい頃から、うちの親はお菓子いいんだなって思ってた。そして、僕はその価値観で育ってきちゃったんですよね。

お清めの塩という意味よりも、役割としての重要性を考えてドライにお清めの塩をゆで卵の塩として渡す「ロジカル」? な親の感覚はかなり特殊だ。
ただ「ビザを取るために結婚」を決めて、「結婚記念日と誕生日を一緒にしておけば、「結婚記念日忘れた」問題でモメるのを回避できることに気がついて」プロポーズをしたひろゆきさんはやはり親の姿が透けて見える。(【2ちゃんねる創設者ひろゆき「人生最大の挫折」と結婚決めた「サイゼの夜明け」(BuzzFeed)】より)
また、本人曰く、父親は仕事熱心であまり家にいなかったうえに、北海道出身だったため1人で生きていくのが当たり前という考え方だったそうで、中学以降は親からの教育は特に受けていないそうだ。
極端な思考法は理解できた気がするが、ロジカルの片鱗はどこにあったのだろうか。それは「理系的な思考」「ゲーム好き」なところに理由がありそうだ。

「心理学部出身」だけど、なぜ理系?

ひろゆきさんの経歴は以下のとおり、普通に文系。

1996年4月(一浪の末)中央大学 文学部教育学科 心理学コースに入学。1998年在学中に合資会社東京アクセスを設立。同年夏にアメリカ アーカンソー州にあるセントラル・アーカンソー大学に留学。

(「ひろゆき(西村博之)さんの経歴」より)

だが、理系思考は「ゲーム好き」「理系への憧れ」から育まれたようだ。

杉原 以前、「シミュレーションゲームが好きで、だから、物事をロジカルに考えるようになった」とか言っていませんでしたっけ?

西村 三国志とかをPCでやっていたんですよ。ファミコンは買ってもらえなあkッタけど、MSXというPCは買ってもらえたんで。親としては、ファミコンは買っても仕方ないけど、PCなら、ちょっとは役に立つんじゃないか? という思惑があったんじゃないですかね?

【僕が2ちゃんねるを捨てた理由】P216より)

中学時代に手にしたPCゲームエンジンに熱中したひろゆき少年だったが、高校時代に「理系進学したい」という思いは高校時代に失ってしまう。

杉原 前著も本著も、徹底して物事をロジカルに考えるのがひろゆきさんですよね。

西村 いや、理系の人って、普通こう考えるんじゃないんですか? 材料を集めて仮説を立てて立証しないと論文なんて書けないし。

杉原 でも、出身は思いっきり文系ですよね?

西村 ですね(笑)。高2まではフジテレビの『アインシュタインTV』とかが好きで、物理学とかに進みたかったんだけど、代数の先生と相性が悪くて単位を落としてしまって理系に進めなくて。(後略)

【僕が2ちゃんねるを捨てた理由】P212より)

文系だけど、ゲーム好きが講じてプログラミングに熱中して2ちゃんねるをつくったひろゆきさん。もともと理系的な思考もありつつ、そういう仕事もしつつ、楽な道を選択したら結果として文系への進学しただけで、理系的なバックグラウンドがあるからロジカルだそう。

そこに破天荒な遺伝子が相まって、強烈なキャラクターになったのかもしれない。

“教育熱心”の反動

これまで書いていると「ひろゆきさんのような人間を育てるには教育が大事」というようにも見えるのだが、ひろゆきさんは「教育」への反発もあったようだ。

「映画好き」「ゲーム好き」「破天荒」の顔は、すべて反発から生まれたように感じる。

「映画好き」の由来

映画好きでよくYoutubeの配信などでも映画の話をよくしているひろゆきさん。ひろゆきさんのおすすめ映画は検索すると大量に出てくるが、初めて映画を見たのは中学生の頃だったそうだ。

小学生の頃は「早く寝なさい」と言われて21時、遅くても22時前には寝ていました。だから、テレビで21時からはじまる映画を最後まで観れなかったんで、子どもの頃は映画がおもしろいものだとは知らなかった。

その後、中学生のときに『ポセイドン・アドベンチャー』という映画を初めて最後まで観たんですけど、最後の場面で神父が「オレこれだけがんばったのに死ぬの!?」と、神を呪いながら死ぬバッドエンドが衝撃的で。それがきっかけで映画好きになったんですよ。

【僕が2ちゃんねるを捨てた理由】P214より)

また、映画については予算の規模も大きく、大人数の大人が力を込めてつくっているのだから面白いものが多いはずだという理論もあるそうで。

就寝時間の制限くらいはあるだろうが、それが反動になっているようにも感じるエピソード。

「ゲーム好き」の由来

また、ゲームも小学生の頃から親には禁止されていたうえに、買ってさえもらえなかったというのは前述のとおり。

しかし、中学生の頃にゲームエンジンを積んだPCを買ってもらってからはゲーム漬けかと思いきや、実は最初はそうでもなかったとか。

杉原 じゃあ、中学時代のひろゆき少年はゲーム三昧?

西村 いや、剣道部に入ったり、塾へも通うようになっていたんで、そうでもなかったかな。

【僕が2ちゃんねるを捨てた理由】P216より)

しかし剣道部は背部、塾は宿題をやらなかったため先生に首を締められて途中でやめたとか。

その後、大学で入ったサークルではゲーム三昧だったそうな。

(親の反発から自由な方向にいった? というインタビュアーの質問に対してひろゆきさんの回答)

それはあると思うんですよね。子どものころゲーム機がなかったので、ゲームやりたいっていうのは、どこかコンプレックスみたいに残っていて。

大学で入った「犯罪科学研究会」というサークルも、部室に行くとゲームやり放題でした。

(【2ちゃんねる創設者ひろゆきのヤバすぎる少年時代 「トカゲ事件」衝撃の真相(BuzzFeed)】より)

ということで、厳しくしつけてもゲームやるときはやるし、おそらくこのときはPCゲームに限らずゲームをしていたことでしょう。

「破天荒」

そして教育熱心が効果なさそうだなっていう最大の事柄は「破天荒」な振る舞い。
ひろゆきさんの高校時代のエピソードはまあまあ悪い人。

(ニコニコ動画で表に出るのは嫌だったというひろゆきさんに、インタビュアーから表に出たくないのは昔悪いことでもしてたんじゃないかと聞かれて)

西村 まあ、それなりに(笑)。笑い話になる程度ですよ。万引きとか、自転車のサドルを盗むとか。でも、その自転車のサドルも、結局友達の自転車だったりして、すぐに謝りましたし。
違法になる前にマジックマッシュルームを食べたこともあったかも。あとは、泥酔して警察に派出所へ連れて行かれ、「お酒を飲むのはダメだ」って言われたので、派出所でウイスキーをばらまいたくらい。
杉原 それ、高校生のときですよね? 十分に問題だと思うんですけど?
にしむら  ク構成のときは、急性アルコール中毒で救急車に2回乗っていますよ。1回目は気づいたら病院で、2回目は酔っぱらって路上で寝ていたら、近所の人があまりに起きないので意識不明と勘違いされて救急車を呼ばれて。で、病院に連れていかれて、お金払うのが嫌だから逃げました(笑)。
【僕が2ちゃんねるを捨てた理由】P238より)

他にもググっていると大麻を吸ったエピソードが出てきたり、池袋ウエストゲートパーク全盛期の赤羽に暮らしていただけのことはありますね。

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そして現在……。

その後、大学生のときにバイクで事故ったときの慰謝料をもとにアメリカ留学をしたひろゆきさんは、留学中の学生寮で2ちゃんねるを開発。その後ニコニコ動画の開発やいろいろな会社の取締役などを歴任。
2ちゃんねるは乗っ取りにあったり、大量に訴訟されたり。2015年には現在の居住地であるフランスに移住して現在に至りますが、最近はなぜか表に出てきてYoutubeやテレビで人気モノになっている。
「ひろゆきさんみたいになりたい!」という少年少女の親御さんたちはぜひこの記事を元に、子どもへの厳しいしつけをしてみてはいかがでしょうか。
ただおとなしい子どもになる可能性も多分にありますし、子どもがひろゆきさんみたいになるのは大変だと思いますけれども。
大半が以下の本を参考にさせていただきました。こちらをぜひ読んでください。

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